[書評]勝利より実力をとる|梅原大吾『勝ち続ける意志力』

3歳のこどもに親育てしていただいています、ハパともうします。ちなみに「ハパ」というのはハワイの言葉で「半分」という意味だそうです。

いつものようにツイッターをフンフン読んでいたら、けんすうさんがおススメしていたので衝動ポチした本を紹介します

この本が、読んでみたら凄まじかったのです。

ちかごろ読んでいてこんなに熱い気持ちになる本はなかったので、これは是非ともおススメしたいです。

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梅原大吾『勝ち続ける意志力』
2012/小学館
”ゲームファンから「神」と崇められ、「世界一長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスブックに認定されている伝説のゲーマー・梅原大吾が、初めて熱い想いを語る。”(公式より)

1.なぜ「勝ち続ける」のか

格闘ゲーム界のレジェンド、梅原大吾さん。彼がなぜ、勝負に「勝ち続ける」ことができるのか…。そして、「勝つ」と「勝ち続ける」の違いとは…?ハードゲームな人生の攻略本です。

2.知っていることが、ひとつも書かれていない…!?

ビジネス書好きなので、よくでてくるノウハウはあらかた覚えています。

でも、この本には、私の知っているノウハウなんかひとつも登場しません。

それもそのはず。はじめのほうに、こう書かれているんですね。

結論から言えば 、勝つことに執着している人間は 、勝ち続けることができないということなのだが 、この一言で 「なるほど 、そうか 」と膝を打ててしまう人が大勢いるようなら 、そもそも僕がこのような本を書く必要はなかっただろう 。

梅原大吾『勝ち続ける意志力』より

そして、こうも言ってます

9 9 ・ 9 %の人間は勝ち続けられない

梅原大吾『勝ち続ける意志力』より

0.1%の人は、何が違うのか…?私達は、何を”知らない”のか…?

それが、この本には書かれています。

3.「勝つ」と「勝ち続ける」は、ちがうらしい

この本を読んでいると、「勝つ」と「勝ち続ける」には明確な違いがあることが分かってきます。

このところについて、梅原さんはこう言っています。

上達することを最優先に考えている

梅原大吾『勝ち続ける意志力』より

梅原さんは、目の前の試合に負けるとしても、”上達”するほうを選ぶそうです。

同時に、”負けた人を弱くなったと評価する人は、その人の表層しか見ていない”とも言っています。深いですよね。

よく「自分に勝つ」という言葉を聞きますが、それは「勝利よりも上達を選ぶ」と同じ意味かもしれません。

4.アスリートの心得

先ほど、「ビジネス本好きな私が知らないことしか書いていない!」といいましたが…この本に書かれているのは、きっとアスリートの心得です。
例えば、対戦相手をリサーチして弱点をつく戦い方を『人読み』というそうなのですが、こんなことが書かれています。

“しかし 、 『人読み 』頼りに勝ち星を増やしていたとしても 、そのプレイヤ ーが真に強いかと問われれば 、その答えは否だ 。”

梅原大吾『勝ち続ける意志力』より

ここで、私は剣道界のレジェンド、宮崎正裕先生のことを思い出しました。
2006年、負けるはずがないとされた世界大会で、アメリカに大敗したという大事件です。この時、アメリカは宮崎正裕先生のことを徹底的に調べあげて『人読み』で勝ったのでした。
その時のアメリカは確かに「勝った」けど、上達の道は選ばなかったのだ…と、この本を読んでいて腑に落ちました。

「アスリートの心得」と書きましたが、言葉を置き換えればビジネスも同じなのではないかと思います。例えば、「勝利」は「成果」に置き換えられます。

5.とにかくかっこいい

もう要所要所でかっこ良すぎて、何度か叫びました。(笑)
『勝ち続ける意志力』、おススメです。

あいちトリエンナーレ2019