
みなさま、このページを読んでいただいてありがとうございます…ハパでございます…
今日は、ちょっと厳かな雰囲気でお届けしたいと思います。といいますのも、今回は村山悟郎さん編なのですけれども……
かなり緊張しておるのです!
学術的な背景をひしひしと感じる作品でして、私の言葉で説明できるのか…ちょっとチャレンジングな回なのでございます…
今回もいつもと同じ流れで、村山悟郎さんについて簡単に紹介したあと、これまでの作品、今回の作品と紹介していきます。
そして、その後の現地レポ&感想は、生温かい目で見守ってやってください…
(気をとりなおしまして…)
それでは、はりきってどうぞ!
目次
村山悟郎さんについて
1983年に東京都で生まれ、東京都を拠点に活動されています。
“生命システムの基礎理論であるオートポイエーシスや、計算モデルのセルオートマトンで形作られる生命的なパターンに関心が強く、カンヴァスなどの支持体が構造的に成長していくような特徴も見られる。”
トリエンナーレ公式より
これまでの作品
≪再生のドローイングTypeⅡ≫(2017)
水彩紙にアクリリック
各38cm×56cm(二点組)
↓↓↓作品はこちらから見られます(村山悟郎さん公式サイト)
あいちトリエンナーレで展示中の作品
《環世界とプログラムのための肖像》(2015)

“カラフルな平面作品と歪めた顔の写真が並べられています。単独で掛けられている上下逆さまのカラフルな人物画は、特定のスマートフォンで「顔認識」されるものです。プラス/マイナスのマークにより、各イメージが顔認識の可否を示しています。作家自身のパソコンに保存していたドローイングのいくつかが、コンピューターによって自動的に「人物」として分類されていたことをきっかけに、作品のアイデアが生まれました。”
トリエンナーレ公式より
《Decoy-Walking》(2019)
“人間の歩き方の特徴をコンピューターによって認識する歩容認証という技術を応用した作品です。空間の入口に置かれる複数のモニターには、会場で行われたパフォーマンスの記録や、歩容認証システムが歩行者のどんな特徴を認識しているかのグラフなどが示されています。パフォーマンスではシステムを欺くためのパターンから逸脱する歩き方などが試みられています。周囲に置かれている三角形のミラーや銀紙は、レーダーを増幅または拡散して、索敵を欺くための軍事技術で、これらは総称してデコイと呼ばれています。デコイの語源となったのは、カモの狩猟で用いられる模型であり、本作では機械や生物を欺瞞するカルチャーアイコンとして用いています。また、音のパターンを生む、あるいは崩すドラムは軍楽隊から着想を受けています。これらはパフォーマンスで、カメラやシステムを撹乱するために使われました。これらを併置することで、パターンを使って世界を認知している技術やシステムを逆照射するように暗示しています。
一連のインスタレーションのテーマとなっているのは、パターンを認識するためのテクノロジーと、これらに対峙する人間の存在です。作家はテクノロジーの背景にある技術論文などを読解しつつ、テクノロジーによる世界の認知の境界線を探っているようにみえます。”
https://aichitriennale.jp/artwork/A10.html
↓↓↓Decoy-Walking トレーラー
現地レポ&感想
(《環世界とプログラムのための肖像》はまだ見ていないため、今回は《Decoy-Walking》についてのレポをします!)
現場レポート&感想
もうはじめに白状してしまいますが、私はとてもこの作品を解説できるほどの知識は持ち合わせておりません…!
なので、自分でできる範囲内で言語化していきます…もし専門的に違うことが見受けられましたら、ご一報いただけると幸いです。(訂正、異論は常に受け付けております!)
———
現場の様子
この作品、息子がすごく食いついていました。
正しくは”すごく気になるけど、何が起きてるのか分からないので遠巻きに見つめ”ていました。
ロボット好き、ドラム好きな息子の中で、色んな気持ちが渦巻いているのを隣で感じておりました。笑
ランニングマシーンの上で歩き続けるロボットの足、定期的に流れるドラムの音と光の点滅…それにビビる息子…
三角形のミラーを、かわるがわる人が覗き込んでいます。
研究室に足を踏み入れたような気持ち。専門の知識を備えた人達だけが語ることを許されているような、厳かな空気。
題材は“歩行認証システム“
あとで調べてみると、この作品は”歩行認証システム”を題材にしているとのこと。
歩行認証システムをざっくり説明すると、”歩き方でその人を識別する技術”のようです。顔認証システムの歩行バージョン、という理解でよいのでしょうか。。
(そんな技術があること、初めて知りました…!)
歩行認証システムvsデコイ
そして、たまに鳴り響くドラムの音や三角形のミラー、散らばった銀紙はその歩行認証システムを邪魔する目的があるようです。この作品ではこれら”索敵を欺く技術”を”デコイ“と呼んでいます

人間は、コンピューターを欺けるのか?
人間は、コンピューターを欺けるのか?
その答えは、きっとまだ誰にも分からないと思います。今、技術が追いついていなくても、理論上は可能、ということもあると思います。その辺りは私にはよく分からないのですが…
「欺ける余地は残っていてほしい…」
そんなふうに思いました。
自動運転など、技術が進歩すれば暮らしが便利になる反面、「ではその技術が軍事利用されたら?」という事を考えると、途端に恐ろしい気持ちにもなります。
皆さんはどう思ったでしょうか?
ここは、色んな意見も聞いてみたいところです!
技術に抗う姿
モニターに映し出された人たちの動きは、なんだかとても人間っぽい。けれど、歩行認証という点では、そうした”人間っぽさ”はノイズになってしまう。技術の前では”不要な動き”として制限される未来も見えて、少し不思議な気持ちになりました。
まとめ
人を認証する技術は、これからきっとどんどん精度を増していくと思います。それにどう向き合うのか…普段は考えないような問いに出会えました。
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰
ふぅ〜、いかがでしたでしょうか!
読んでいただいてありがとうございます!明日からもしばらく「あいちトリエンナーレ2019」についてのレポートをアップしていきますので、よろしければチェックしてください。ブログアップは月〜金の朝7:00です。(土日は息子と遊びますゆえ、お休みします!)
明日土曜日はお休みをいただきます♪
月曜日はスチュアート・リングホルトさん編を予定しております!
NEW!
↓↓↓村山悟郎さんとシンスンベク・キムヨンフンさんの対談が載っているようです。(顔認証システム、歩行認証システムについて)
↓↓↓村山悟郎さんも著者の一人であるこちらの
『生成のヴィジュアル -触発のつらなり』、リンクは貼っておきますが、
今現在アマゾンで取り扱いがないとのこと(!)
書店で注文ですね!


